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腰痛の種類と治し方

 

2013年の春、厚生労働省の大規模調査で国内の2,300万人腰痛に悩まされているとことがわかりました。

 

生活基礎調査の自覚症状によると、男性の有病率の1位は「腰痛」、2位は「肩こり」、3位は「鼻汁」でした。

女性の有病率の1位は「肩こり」、2位は「腰痛」、3位は「手足の痛み」です。

 

 

腰痛は身体的問題だけでなく、精神的な問題でも引き起こされると言われており、一度発症すると様々な部位に負担がかかるようになり異なる疾患の発症につながることもあります。

 

 

ですので、腰痛のことを正しく理解し、正しく対処できるようになることはとても重要だと考えられます。

 

<腰痛の種類>

 

・特異性腰痛

 

→原因がはっきりしている器質的な腰部障害における腰痛。

→椎間板ヘルニア、圧迫骨折、脊柱管狭窄症、すべり症、椎体分離症、化膿性脊椎炎等

 

 

・非特異性腰痛(ギックリ腰はこっち)

 

→原因が定かではない(画像所見で原因がわからない)機能的腰痛

→筋、筋膜性腰痛(17.5%)、椎間関節性腰痛(21.3%)、椎間板性腰痛(12.5%)、仙腸関節性腰痛(5.6%)、心因性腰痛(0.3%)、その他

 

※特異性腰痛15%、非特異性腰痛85%

 

ほとんどの腰痛は、原因がはっきりせず、そして危険/病的ではないということです。

このような腰痛には、運動療法が有効と言われています。

 

本記事では、運動療法が有効な腰痛の種類の紹介と、それぞれの腰痛に対する対処法についてまとめていきます。

 

目次

<筋筋膜性腰痛>

筋肉が問題で起こる腰痛です。



筋肉と筋膜に何かしらの問題が生じて痛みを発生させます。



画像初見では問題が見られず特異性腰痛とは異なります。


筋膜は、筋肉の過活動(オーバーユース)や不活動(ディスユース)が原因で滑走性(滑り運動)が低下します。


腰部周辺の筋膜の滑走性が低下し硬くなることで、痛みの発生に繋がります。


痛みが発生すると筋スパズム(意図しない収縮)が起こり、さらに筋肉や筋膜の動きを悪くします。



筋肉内の血液循環を低下させて痛みが増悪するという悪循環につながります。


【原因】
・姿勢不良
→筋肉のオーバーユースやディスユースが起こる
・筋力低下



【評価】
・筋肉を押して痛みがあるかチェック
・正しい姿勢か



【治療】
・姿勢を正すこと
・リラクゼーション目的のマッサージ

腸腰筋のストレッチ

腸腰筋をストレッチすることで骨盤、股関節周囲の柔軟性が得られ姿勢改善が望まれます。


画像のような姿勢で10秒ほど止まりましょう。(息を吐きながら)

その動作を5回繰り返しましょう。

左右同じストレッチが必要です。

大腿直筋ストレッチ

大腿直筋をストレッチすることで、骨盤、股関節周囲の柔軟性が得られ姿勢改善が望まれます。


画像のような姿勢で10秒ほど止まりましょう。(息を吐きながら)

その動作を5回繰り返しましょう。

左右同じストレッチが必要です。

ハムストリングスストレッチ

ハムストリングスをストレッチすることで、骨盤、股関節周囲の柔軟性が得られ姿勢改善が望まれます。


画像のような姿勢で10秒ほど止まりましょう。(息を吐きながら)

その動作を5回繰り返しましょう。

左右同じストレッチが必要です。

大殿筋ストレッチ

お尻の筋肉をストレッチすることで、骨盤、股関節周囲の柔軟性が得られ姿勢改善が望まれます。


画像のような姿勢で10秒ほど止まりましょう。(息を吐きながら)

その動作を5回繰り返しましょう。

猫背改善エクササイズ

画像のような姿勢を交互に取ってみましょう。


3秒かけて姿勢を作りましょう。


10回から20回を目安に行いましょう。



腰と背中の柔軟性が獲得され、姿勢改善に繋がります。

ヒップリフト

お尻と大腿部の筋肉を鍛えることで骨盤と股関節のバランスが整い、姿勢改善に繋がります。


息を吐きながらお尻を上げて、揚げ切った姿勢で2秒ほど止まるように意識しましょう。


15回ほど行うと効果的です。

<椎間関節性腰痛>

基本的に伸展動作(身体を反る動作)により痛みを誘発する腰痛に多いです。


椎間関節の周辺組織には豊富な侵害受容器が分布しているため、痛みの発生源になりやすい。


【原因】
・不良姿勢
・筋肉の硬さ
・関節の動きの悪さ



【評価】
・身体をそって痛みがあるか?
・痛みがある部位(椎間関節)を固定した状態で身体を反って、痛みがなくなるか?



【治療】
■脊柱(腰椎)に負担がかからないように、他の関節の可動性を高める
→股関節、骨盤の可動性・モビリティ拡大エクササイズ


モビリティ拡大エクササイズ①

股関節のモビリティを拡大するエクササイズです。

息を吐きながら、図のような運動を行いましょう。


5秒かけて足を抱え込み、抱え込んだ姿勢で3秒止まりましょう。

左右それぞれ10回行いましょう。

モビリティ拡大エクササイズ②

胸郭(腰から胸)のモビリティを拡大するエクササイズです。

息を吐きながら、図のような運動を行いましょう。


5秒かけて胸を張っていき、その姿勢で3秒止まりましょう。

10回行いましょう。

<椎間板性腰痛>

椎間板はクッション機能があり、椎体の間に存在し荷重ストレスを分散しています。


髄核の脱出や繊維輪の損傷が痛みに繋がります。



基本的には屈曲動作(身体を前に屈める動作)により痛みが発生することが多い。


脊椎の屈曲により椎間板内圧が上昇し髄核が後方偏移するためです。


重症化すると、椎間板ヘルニアに移行するので注意が必要です。


長時間のデスクワーカーの人に多いと言われています。



【原因】
・不良姿勢(丸まった姿勢の人、骨盤後傾、腰椎後弯)


【評価】
・身体をかがめて痛みが増えるか?(体幹屈曲姿勢)
・けつプリ姿勢で痛みが減るか?(骨盤前傾、腰椎前弯)


【治療】
■骨盤前傾、腰椎前弯を誘導する
→大殿筋、ハムストリングスのストレッチ
→大殿筋のトレーニング(ヒップリフト)

<仙腸関節性腰痛>

仙腸関節とは、骨盤と仙骨を繋ぐ関節のことを言います。


数多くの靭帯や関節包が存在し痛みを感じやすい部位です。


仙腸関節の動きはほとんどなく2~3mm程度と言われています。


2~3mm以上の大きな動きが出た時や、筋肉の硬さ等によって不良姿勢を続けることで仙腸関節に大きな負荷がかかったときに痛みが生じます。




【原因】
・不良姿勢
・骨盤周囲、大腿部の筋肉の硬さ



【評価】
・仙腸関節を動かして痛みが出るか
・開脚動作で痛みが出るか
・痛みの場所が仙腸関節付近か



【治療】
■仙腸関節の動きを正す
→ハムストリングス、大殿筋のストレッチ
→腸腰筋のストレッチ
→ヒップリフト

<心因性腰痛>

画像初見でも原因がはっきりわからない非特異性腰痛の中でも、心理性腰痛の数は少ないです。


一方で、腰痛と心理には深い繋がりがあるとも言われており、心因性腰痛は慢性化しやすいと言われています。



【原因】
※不良姿勢等、身体的問題点を抱えていることも多い

・ストレス、不安、抑うつ、怒り、自己効力感


【評価】
・原因がわからない3ヶ月以上続く腰痛
・スクリーニングテスト陽性(BS-POP問診、StarT Backスクリーニングツール)

【治療】
■有酸素運動
→適度な有酸素運動には迎うつ緩和効果あり

■カウセリングや腰痛に対する指導
→不安が解消すると腰痛改善の期待あり

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